■episode3 (メナハウスホテル:Mena House Hotel)


今回ご紹介するepisode3では、所代わってエジプトにフォーカスしてお届けします。
エジプトと言えば世界遺産であるピラミッドを誰しも思い浮かべることでしょう・・・。
絶大なる人気の観光スポットでもある当国ですが、1997年11月ルクソールにおいて、観光客を無差別に狙ったテロリストによる銃乱射という痛ましい事件があったことを思い起こします。昨今では、約30年にも渡って長期政権を樹立したムバラク大統領でしたが、2010年~2012年にかけてアラブ地域において発生した、通称「アラブの春」による大規模反政府デモによって失脚し、エジプト国内の情勢は混迷を極めておりました。
それからというもの、2014年まで渡航規制などが一部あり、日本人観光客の足も遠のいていたのも事実です。しかし、2014年の年末より観光が再開されたこともあり、ホテル研究所としても、エジプトへの観光促進のお手伝いが適えばという細やかな想いから、遅ればせながらエージェントの派遣へと踏み切った次第です。


オマンカーメン プロフィール

NO.002 エージェント オマンカーメン
派遣管轄 エジプト特派員
性別 不明
特徴
金色の仮面で覆ったその素顔は誰も伺い知れず、且つ無口
族系
額の紋章は「守りし者」の証、自称ファラオの申し子という

この度、調査報告を担当するのはエジプト特派員「オマンカーメン」です。彼なのか彼女なのか当研究所職員の間では、未だ性別を知る者が誰もいない・・・。また、かの者に関する個人データは極秘扱いとされており、当研究所所長ですらかの者の情報を引き出すパスワードを知らされていないという。エジプト当局の特務機関に属するエージェントではないかと噂される中、何故に当研究所のエージェントとして所属しているのかも不明である。表情すら伺い知れぬ仮面を覆い、金色に輝くその出で立ちは、ファラオの墓を「守りし者」として召喚され性別を超越した存在なのかも知れません。

  • 当該写真はかの者から報告されたレポートの一部です。この象形文字一つ一つにすべてが記されているとの事ですが、当研究所職員では全く理解不能なため専門機関へ依頼し、その翻訳された内容を以下に記述させていただきます。

  • 2015年12月某日、エジプトはカイロ国際空港にかの者は降り立った。その日の最高気温は20度強、最低気温は11度前後と一般的には過ごし易い気温である。空港にてかの者とすれ違う人々の視線は、ファラオの再来でもあるかのようにその眼差しが突き刺さる。
    そう、かの者はいつも金色の仮面を覆いながらの行動なので無理もない光景であった。かの者は一目散にターミナル3へと向かった。12月7日、当空港内にミニ博物館がオープンされていたことをかの者は既に把握していたからだ。

(出典:Ahram Online http://english.ahram.org.eg/)

館内は小規模ではあるが、エジプト国内にある各博物館から選りすぐりの展示物が公開されており、$3程度の入場料なので少し立ち寄ってみては如何かと、かの者はそう記しておりました。

  • カイロ国際空港を後にしたかの者は、カイロ市街地へと向かう。空港から市街地までは約20km強で、車で凡そ20~30分といった所要時間との事。移動手段はタクシー、市内主要スポットやホテルまで搬送してくれるシャトルバス、若しくは市バスに限られる。慣れていない観光客にはシャトルバスをおすすめする。
    タクシーの利用に関しては観光客とのトラブルが多発している模様。


一応はメーター制の様だが、実際のところは事前交渉を余儀なくされ、中には法外なチップを後になって要求されることもあるので、乗車前の金額確認には細心の注意を払う必要があるとの事。
オマンカーメンクラスだからこそ、顔パスならぬ金色の仮面パスでチップを要求されることもなくタクシーを利用できるのだ。さて、次に訪れるスポットは、かの者が強く願ったエジプト考古学博物館であった・・・。

(出典:外務省 海外安全ホームページ http://www2.anzen.mofa.go.jp/)

※ホテル研究所からの重要なお知らせ

ここで水を差す様で大変申し訳ございませんが、エジプトの情勢は決して安全になったとは申せません。上記地図にて危険レベルが色分けされておりますので、渡航の際は外務省 海外安全ホームページの注意喚起をご確認ください。そして、必ず無事に帰国し、大切な人があなたのその笑顔に再び出会えることを切に願います。

カイロ市街に到着したオマンカーメン、ナイル川付近タフリール広場に位置するエジプト考古学博物館へと訪れたのであった。当博物館が建てられたのは1902年、展示品は20万品以上におよぶという。ここの目玉は何と言っても2階に設置された「Treasures of Tutankhamun」、ご存知の通り、かの有名なツタンカーメンが展示されております。

石碑あり・・・

  • ミイラあり・・・

  • そして、長蛇の列を並びツタンカーメンとやっとのご対面。何故なら、2015年10月より修復のため一般公開が中止されていた事と、2016年1月7日までの期間限定で館内の写真撮影が可能であったゆえの混雑だった模様。

    ツタンカーメンと対面したオマンカーメン・・・。

    双方が見つめ合い、双方が共感し合う何かが辺りを漂わせている様な・・・。
    かの者の胸中は我々では計りしれぬ熱き思いが込み上げていたものと察します。

  • エジプト考古学博物館はとにかく広い、広すぎるくらいだ。午前9時開館から午後16時閉館までじっくり見るのであれば1日では到底足りないという事だけは先にお伝えしておきます。
    かの者が訪れたのは午後の数時間であったため、ツタンカーメンと対面後は直ぐに博物館を後にしたという。滞在するメナハウスホテルはカイロではなく、これよりギザ地区に移らねばならない。今回の滞在期間は短いゆえ、凝縮した内容でお届けすることをあらかじめご了承願いたい。

  • カイロ市街から宿泊先へは約12km程度、バスを利用するのも手だが夕方には渋滞になることも多いため、ここは一旦地下鉄を利用しギザ駅で下車、通称ピラミッド通りからセルビスを利用したと記されている。(補足すると、セルビスとは格安の乗合タクシーです)

(出典:Mena House Hotel http://www.menahousehotel.com/)

ギザの三大ピラミッド付近に到着したかの者の目前に広大な敷地を有する宮殿ホテル「メナハウスホテル」が現れた。エジプトには、イスラム王朝時代の宮殿を改装したホテルがいくつか存在します。その一つであるメナハウスホテルは、1869年創業の老舗ホテルでピラミッドまでは700m、部屋からピラミッドを眺めることができるという好立地な場所で、世界のホテル5選にも入る最高級の5つ星ホテルであるという。

  • ゴージャスな雰囲気のロビーからして相当お高い宿泊料かと思われるが、ダブルでも230ユーロで泊まれる部屋が存在する点は大きな魅力です。
    もちろん、バックパッカーなどが利用する安価なホテルは沢山存在します。しかし、現在のエジプト情勢を考慮すると、セキュリティーが確保されたホテル選びを強くおすすめする!と、かの者は念を押しておりました。


(出典:Mena House Hotel http://www.menahousehotel.com/)

  • 外を見渡すと日は暮れ始め、今日のところはホテルのテラスで世界遺産をバックに夕食を取ることにした。これ程までの優雅なロケーションで食事を楽しめれば、旅の疲れなど如何程も感じさせない幻想的な時間であった・・・と、かの者は後書きにそう記しておりました。
    明日はいよいよピラミッドへと向かいます。この続きは、いつしかのエピソードにてお伝えしたいと存じます。


(出典:Mena House Hotel http://www.menahousehotel.com/)